(株)いつも.のECコンサルタントが米国ニューヨーク・シカゴから最新EC・オムニチャネル情報をお届け

オムニチャネルマガジン

powered by いつも.

米国EC最新!プラットフォーム革命 ②


カテゴリー: IRCE特別レポート

※本記事の無断転載を禁じます。また無断複写・複製( コピー等) は著作権法上の例外を除き、禁じられています。購入者以外の第三者による電子データ化は、私的使用を含め一切認められていません。詳しくは当社窓口( 電話 03-4580-1365) へご参照ください。※

 

 

 

世界最大のECイベント IRCEの講演レポート プラットフォーム編をお届けしております。

 

前回は顧客満足度をあげるためのプラットフォームの重要性についてのお話で終わりました。

引き続き、再プラットフォーム化を実行したファッションリテーラー、シャーロット・ルッセの実例を踏まえながらプラットフォームについてさらに理解を深めてみましょう。

 

 

 

v11

「ERP(Enterprise Resource Planning 統合基幹業務システム)ですが、長期的なビジネス目標をサポートするのに有効なシステムですか?」。この質問に答えられないなら、ERPの変更時期です。よく考えて下さい。再プラットフォーム化は大きなことです。ほとんどの小売業社がこれらを2~ 4 年ごとに変更します。ここにいる方の60% が2 年以内に変更しようと思っているでしょう。再プラットフォーム化は経済的にも負担がかかります。しかし、あなたの企業と今後のプロセスについて重要な関わり合いを持ちます。
KPI(重要業績評価指標)も重要です。再プラットフォーム化をすると、売り上げが一旦下がることがあります。これはコアなお客さまがあなたとある一定の方法で関わることに慣れていて、サイトが新しくなったりすると、慣れるまで時間がかかるからです。一旦コンバージョンが下がりますが、そのことが成長につながると信じていて下さい。
システムの融通が利かなくて正しい選択をしないのなら、ご自身のシステムが時代に沿っているか柔軟に考えなければいけません。では、どのように正しいプラットフォームを選択したらよいのか?そこで、Fitforcommerce を事例に私たちがどのようにシステムを選択したらいいのかについて、ハイレベルなプロセスを交えてお話しましょう。それからデブラ・ジョンセンがシャーロット・ルッセでどうやったかをお話します。

v12

Fitforcommerce では、選択のプロセスを大きく3 つの段階に分けます。1 つ目は戦略調査業務。これはつまりあなたの投資するE コマースプラットフォームやその他のプラットフォームが、長期的なビジネスの目的に適しているか徹底的に理解することです。私がよくやるのはあなたの会社の4~5 年後をイメージしてみて、お客さまにとって効果的かという観点から見るという方法です。提供できるお客さま体験がどのようなものであってほしいかを考えてみるということです。そこから何が必要か見えてきます。
まず戦略を立てることです。そうすることで、それをサポートするのに必要なプラットフォームが分かります。それから、どこのプロバイダーが要求をサポートする要素を持っているかが見えてきます。この段階に一番時間をかけることをお勧めします。よく検討することで、次の段階へ進む際に、正しい方向に向かっていることを確かめることができます。プロセスの半分まで進んで戦略が定まっていないことに気付いて作業を繰り返す羽目になったり、適していないことが分かったりしたくはないですよね。

では、私は以上にして、次はデブラ・ジェンセンがシャーロット・ルッセでいかにそれを成し遂げたかについて説明してもらいましょう。

v13

v0

こんにちは。デブラ・ジェンセンです。シャーロット・ルッセで勤務しています。ジョンと同じように、私も30 年ほど小売業界に携わっています。しかも同じ会社からスタートしました。
GAP から始まり、大手の薬品小売業の他、ファーストフードチェーン店のJack in theBox に所属していた時期もありました。多くの方がご存じないと思いますが、ファーストフードはオンライン販売を行っていません。しかし、たくさんのマーケティングが実施されています。
それから数年前にシャーロット・ルッセに移ってきました。当時、シャーロット・ルッセは非公開会社になったため、現在はプライベート・エクイティ・ファンドによって所有されています。そのため、公開できるデータが少なく、話の中でデータをお見せできるものが少ないので一般論でお話します。
我々はファストファッション(最新の流行を採り入れながら低価格に抑えた衣料品を、短いサイクルで世界的に大量生産・販売するファッションブランドやその業態)の小売業です。アメリカ国内に500 店舗あり、Eコマースサイト(charlotterusse.com)もあります。ファストファッションということで、我々の服は店舗でもE コマースサイトでも非常に早く在庫が回転します。つまり、店舗で展示する服をすぐに変えるだけではなく、プ
ロモーションも定期的に変えていかなければいけません。
我々のE コマースビジネスは、私が移ってきたときには完全にアウトソーシングされていました。やりたいことがたくさんあるのにできないことがたくさんあったのです。自分たちでコントロールしたり、サイトの再デザインもしたかった。同時に流通形態も変えたかったので、いくつものことを変える必要がありました。

v15

スライドの少女(18~25 歳)の話をしましょう。片手に電話を持ち続けています。友達と一緒に買い物をすることが好きです。しかしE コマースサイトではそれは少し難しくなります。我々はE コマースサイトでも、これ好き?これどう?これ買ったほうがいい?といったやり取りと同じ感覚を持ってほ
しいと思っています。我々が挑戦しているのは、この買い物の体験をどのようにしてウェブでも体験して頂けるかということです。

v16

2012 年に再プラットフォーム化した後、当社のE コマースビジネスの売り上げは1 年で40%増加しました。販売価格は同じではないのですが、収益性も上がりました。しかし、我々はレベニューシェアでの取引をしていました。当時成長していたのですが、明らかに採るべき取引条件ではありませんでした。スマートフォンからの購入はE コマースビジネスの重要な部分です。160 万人のFacebook ファンがいて、ピンタレストでは2 万5,000 人のフォロワーがいます。

v17

彼女たちのお気に入りアプリはツイッター、ピンタレスト、インスタグラム、Facebook です。インスタグラムにアカウントを持ち、Facebook では複数更新されています。彼女たちはソーシャルメディアに触れる機会が多く、そこでのコンタクトを望んでいるからです。

v18

当社のプラットフォームは、再プラットフォーム化により戦略的に成長しました。既存のプロバイダーではやるべきことができていないと感じていましたし、成績も落ちていたのです。プロバイダーは私たちに大掛かりなアップグレードを求めていました。アップグレードを検討し始めると、いろんな可能性が開いたのです。少し離れた視点から見ると、「全体像を考えずにこのアップグレードを行っていいのだろうか?」という疑問を感じました。「他に何があるだろうか?他にどんな問題があるだろうか?同じ時に何か他にすべきことはないだろうか?」。多くの場合もっと柔軟性がほしいのに、プロバイダーのサイクルは当社のサイクルとシンクロしませんでした。そうしたことを含め、一歩下がって他の選択肢を検討することは非常に重要な機会になりました。
プロバイダーの文化だけでなく、自社の文化も考えなくてはいけません。これらの二社がどのように協力し合えるでしょうか?選択するプラットフォームを提供するプロバイダーに対して、多くの時間を使用するのですから、自社の文化に適したプラットフォームを選びたいですよね。
当社は、ファストファッションという商品性質が取引に及ぼす影響が大きい文化なので、E コマースベンダーにも同じような文化を求めてシンクロさせたいし、二つの文化が共存できるようにしたかったのです。モバイルも成長させたいのですが、モバイルプラットフォームだけではなく、同時にサイトの再デザインもしたかった。
プライベート・エクイティに求められている多くのことを早急に行いたかったのです。皆さんならもっと長い時間をかけて実行に移すかもしれないところを、我々は素早くすべてのことを済ませたかったのです。

v19

ジョン:数分前に話したとおり、戦略面の骨組みを説明しましょう。オムニチャネルとE コマース戦略が軸にあり、それをもとにさまざまなビジネスの要素を見ています。それから、それを分割して戦略の柱と呼ばれるものを作り、それらを深く掘り下げて違いをよりよく理解します。個別化されたお客さま体験がそれぞれのカテゴリーにあります。E マーチャンダイジング、E マーケティングがあります。

ではどのようにコンテンツを管理しているのでしょうか?お客さまが貴社と関わっている時、提供できるオンラインの機能と体験はなんですか?それらをサポートするのに必要なテクノロジーは?体験を支えている背景のオペレーションは何ですか?その新しいプラットフォームをサポートできる度量とプロセスを提供できる企業はどこですか?・・・基盤となるのがアメとムチになります。コストはいくらですか?投資に対して求めるリターンはどのくらいですか?この投資に対する長期的な会計的目的は何ですか?

v20

デブラ:シャーロット・ルッセのビジネス戦略ですが、自分たちのビジネス戦略が何であるかを分かっているつもりで再プラットフォーム化のプロセスに取り掛かりました。たくさんのことを行いたかったのです。
まずは最初の段階として、必要条件を正確に把握しようとしました。すぐに戦略について多くの疑問が出てきました。答えが分かっていると思っていたのに分かっていなかったという問題です。一度立ち止まり、約2 週間の期間を費やして戦略を立て直しました。これは非常に効果的でした。昨今の環境下、戦略は常に変わります。加えて、モバイルの可能性について、十分に考慮されていませんでした。
よりよい戦略を再構築することに時間を費やし、要求プロセスを充実させ、その一部として配送業務についても重大な決断を行いました。それは、配送業務を自社からサードパーティーロジスティクスにアウトソーシングすることに決めたのです。
提案依頼書を作成する時には、うまく協力してくれるパートナーを選ぶことが最重要事項です。まずは必須条件から始めて、戦略に遡り、サードパーティーロジスティクスを追加。それからまた提案依頼書の作成に取りかかりました。戦略の上で決断を下しているかもしれませんが、立ち止まって、考えてみて下さい。それがすべてのプロセスに影響を与えるからです。

v21

ジョン:ありがとう。どこにいきたいのか、数年後にどうなっていたいのかということが分かると、現在の競合とどのように対抗していくかを考えていかなければなりません。質と量の両方の側面から考えていきましょう。
まずは戦略基準から。サイトのトラフィック、コンバージョン、利益、ALV グリッドコントロール(一覧を表示する柔軟性のあるツール)の情報を使い、競合がどこなのかを知ります。分かった競合に対抗するにあたり、必要なプラットフォームのタイプを決定するにはどうしたらいいか。そのためには、比較要素を検討します。競合を観察して提供している機能を理解し、それに対抗できる機能を自社で持てるようにしなければなりません。
他の業界がどのような状況かも見るべきでしょう。興味深い情報が豊富かもしれないからです。他業界でも同じように物事は早いスピードで変わっています。お客さまがさまざまなチャネルで関わるため、別の業界で人がどのように関わっているかを知ることにより、興味深い方法で他社との差別化を図ることができると思います。

v22

競合との比較を行うために、赤、黄、緑を使ってどのように合格点へ達することができるかマトリックスを組んでいきます。赤は特に注意を払わないといけないエリアです。ここは後ほどデボラにシャーロット・ルッセでどのようにしたか話してもらいましょう。
まずは、将来の目標を明確にしたいと思います。戦略の柱から、目標はどのように表現されますか?表面や商品のことだけでなく、お客さまとどのように関わっていくか、裏方や機能面についても検討しなければいけません。なぜなら、それらがあなたのブランドを支えていて、お客さまの特別な体験を支えているからです。商品をどのように受け取るのか、カスタマーサービスと電話でどのようにつながっているかなどの充実度合いによって、お客さまがいかに多くのポイントから関わってきているのかをすべて把握し、よりよいものにしなくてはなりません。

v23

要求の定義は、最終的な結論が1 つのプラットフォームとは限らないということも理解しておいて下さい。
先ほどお話した、「もしかしたらいくつかのプラットフォームをまとめないといけないかもしれません」「そのプラットフォームに対応することができるシステムインテグレータと作業する必要があるかもしれない」ということです。サードパーティーソリューションプロバイダーに相談して、レーティング、レビュー、サイト検索などに加工をしてもらう必要があるかもしれません。また、特別なカスタムサイトの開発が必要になるかもしれません。1 つのまとまったパッケージとして見ていく必要があります。あなたの要求を満たす解決策が1 つである可能性は極めて低いのです。

v24

シャーロット・ルッセにおける私の要求についてのまとめです。
基本的なことはすべて行いました。必要だと思われる事例をすべて検討しました。実店舗小売業社のシステムが、オムニチャネル戦略で前に進もうとするならば、すべてのサプライチェーンにまたがるインターフェースと、配送出荷状態、実店舗状況を調べる必要があります。私たちはそれらをすべて行う必要がありましたし、要求をまとめる必要がありました。要求はある時で180 ページのボリュームになったと思います。たくさんに思えるでしょう。しかし、とても重要なことです。完全管理されたウェブサイトから、自分たちで管理するウェブサイトへ移行するつもりでした。17 つのベンダープロセスがこのプロセスに含まれていました。単なるプラットフォームだけの問題ではなく、さまざまなピース、パーツ、ベンダーが関係しました。ただ、パートナーからは必要なデータが得られませんでしたので、手探り状態でした。

 

・ECに関する経営や売り上げアップのご相談は株式会社いつも.にお気軽にお問合せください。

【次回に続く】

「オムニチャネルに興味はあるけど…」

株式会社いつも.では、小売業やEC事業者の方に、オムチャネルに取り組むにあたっての疑問・相談へのアドバイスを行っています。お気軽にフォームからお問い合わせください。

相談フォーム

page top