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米国EC最新!プラットフォーム革命 ④


カテゴリー: IRCE特別レポート

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世界最大のECイベント IRCEの講演レポート プラットフォーム編をお届けしております。

今回は再プラットフォーム化するタイミングと理由についてのお話が続きます。

 

 

 

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サードパーティーロジスティクスには、出荷発送業務とコールセンターサービスを求めていました。それを外注で行いたかったのです。ファストファッションはスタイルがよく変わるため、サポートしてもらわないといけない時間枠が大きく、コールセンターへの問い合わせが多いのです。お客さまはたくさん質問があり、購入をすぐには決められないからコールセンターに電話をかけてきて、カスタマーサポートと接触します。お客さまと直接お話しする機会が得られるわけです。ですからそういったお客さまの対応を任せられる事業者でなければいけません。元々電話注文率が高かったということも影響したかもしれません。
そういったこともプラットフォームを変更する際には、視野に入れないといけません。たくさん電話がかかってきて、そこから先は何が起こるか分かりません。徐々に観察し、電話が繰り返される中ですべての環境がどのように相互作用しているかが見えてくるはずです。当社はそれらの電話の量を、さらなる売り上げ拡大につなげる機会として捉えました。

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そこでコールセンターを、注文を増幅するためのツールとして考えました。背景にはシームレスな情報共有が必要でしたので、E コマースプロバイダーとよく提携できるコールセンターを選択する必要がありました。正しく行われなければ在庫も注文情報も狂います。さまざまなカスタマーサービスがありますから、それらがうまく連動することが重要です。
結果は私たちの決断にとても満足できるものとなりました。徹底した努力の成果だと思います。

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ジョン:選択のプロセスについてあと少し。最終的な決断の前に、損益を検討し、最高財務責任者が出した数字が合っているか確認してください。プラットフォームの寿命と特有のコストなど、全体的なコストを把握してください。プラットフォームとホスティングのコストだけでなく、技術面、人材、社内コストなど関連するすべてのコストと投資回収率を理解してください。
すでにお話ししましたが、完璧なものはありません。100%自分の求めているものは得られないかもしれません。決断するときになったら、決断点となるのは、一番いい値段で最大限の解決策を得られるかどうかです。
交渉する中で、時間とお金を要件変更にも割いてください。問題なくことが運ぶのは稀で、2 つの競争者がいて一方が何らかの理由で脱落したとしても、もう一方に仕事を任せて前に進めるように準備しておく必要があります。
同意書や契約書の作成についても手伝いが必要かもしれません。前に進むにあたって、法的な書類を明確にして全員の共通認識とすることは重要です。

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デボラ:もう一つ追加させてください。皆さんが思っている以上に本当に時間がかかります。契約書の交渉には2 ヶ月かかったと記憶しています。契約書だけでなく、サイトを立ち上げる作業などにも時間がかかり、4 週間を割り当てていましたが、実際には8週間かかりました。

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ジョン:その交渉の工程を急いではいけません。そのプラットフォームで長い年月を過ごすわけですから重要な問題です。契約書にサインするまでも大変ですが、いざ実際にサインをしたら、次の日の朝からプロジェクトが始まるわけです。選択するに当たって重要なのは、成功に導くための正しい組織と内容量があるかどうか。
プラットフォームと技術が20%だとしたら、社内のプロセス、人材、内容量がその他を占めます。ご自身の新しいフェラーリを乗りこなす技術があるかということの前に、あなたと社内の人が同じ方向を向いていて、さまざまなチャネルが支えあって成功に向かっている必要があります。スティーブマデンとジョーンズグループがどのように社内のサポートを得て、成功につながったかはもうご存知ですよね。
私の話はそこまでです。引き続きトッドにBrick House Security での経験を話してもらいましょう。

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おはようございます。トッド・モリスです。再プラットフォーム経験者です。私は2 年前に行いました。
再プラットフォームをした方はどのくらいいらっしゃいますか?誰もいませんか?また、やりたいという方いらっしゃいますか? 2 名ですね。

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再プラットフォームをやったことがなくて、やろうと検討している方はどのくらいいらっしゃいますか?もし検討していらっしゃらないならなぜこちらにいらっしゃるのでしょうか?(笑)
Brick House Security は2005 年に立ち上げました。Yahoo ストアのプラットフォームにStone Edge を注文管理システムとして使用し開始しました。どちらもよいシステムで、少人数からのスタートで、ビジネスをゼロから作り上げるのであれば、一定レベルまでならよい成果が得られました。
2010 年の終わりに再プラットフォーム化する必要があると決断。5 年間システムを使っていましたが、やりたいことがたくさんあり、でもどのようにしたら実行できるのか分かりませんでした。プラットフォームの選択にかなりの時間を費やしました。プロセスに5 ヶ月程かけ、我々はFitForCommerce を使いました。担当者の方を悩ませましたね。それについては後ほど詳しく話していきましょう。
最終的に1 つを選択し、2012 年のカンファレンスの前にやっと開始しました。それについても後でお話します。お話しするのは、“変更すべき時はいつなのか”、“いつ変更するべきかをどのように見極めるか”です。実は、それらは明確ではないことが多いです。そんな中から何を検討すべきなのか。うまく移行するための鍵となるのは何か、といったことをお話します。
ベンダーが何と言おうと、簡単な作業ではありません。痛みも伴いますが、時としてその痛みも必要です。
実際に私たちが何をしたか、そしてその結果どうなったかについてお話しましょう。こちらでベンダーを公表することは止めておきます。

特に目立って当社に素晴らしいことをしてくれた方々を紹介します。一方で、紹介しなかった企業がひどいことをしたというわけでもありません。再プラットフォーム化の理由はいいものも、悪いものもあります。頼りにならないもの、修正できないものも。
あなたのプラットフォームが頼りにならないなら、ホリデーシーズンを乗り切れないでしょう。新しい機能を追加することは、チームを怖がらせます。何か別のものを壊したりしないか、奥に入り込んでコードレビューをしていたら修正できないものを見付けたりしないか。デザインした人はそもそも当の昔にいなくなっている・・・。

そんな状況なら、再プラットフォーム化すべき状態なのかもしれません。

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古いからというのは再プラットフォーム化する理由としてはよくありません。プラットフォームが3~4 年しかもたないとか、70%の人が再プラットフォーム化を検討していると聞くと怖くなります。再プラットフォームは最後のリゾートですが、それを楽しみにすべきことではありません。そもそも楽しくありませんし、今のものが古いからという理由で再プラットフォーム化してはいけません。確かな理由があったときに行ってく
ださい。
サポートされていないというのは大きな理由になります。プラットフォームがサポートされていないなら新しい機能をサポートしないということですから、あなたがやりたいことを任せられるわけがありませんし、ベンダーがただサポートを提供していないだけかもしれません。いくつかのベンダーはプラットフォームから離れ、新しい機能や要素を追加しなくなっています。サポーされていないプラットフォームは将来生き残れません。

クールじゃない、これはプラットフォームを変更するにはいい理由ではありません。こちらにいらっしゃる方でMiva(Miva Merchant が提供するEC プラットフォーム)かOsCommerce(国際的なコミュニティで開発が進められているEC のオープンソース)、Yahoo ストアを使っていらっしゃる方はいますか?恥ずかしがっている方が何名かいますね。クールじゃないかもしれませんが、きちんと機能していて収益を上げているなら、変更する必要はありません。特定のビジネスによってはそれらのプラットフォームから変更すべきいい理由がいくつかありますが、クールじゃないからというのはその理由にはなりません。
カスタムをやめたいからというのもよい理由ではありません。開始当時にほしいものが見つからなかったために、カスタムプラットフォームを構築した方はたくさんいます。現在、カスタムされたE コマースプラットフォームを持つ理由は非常に少ないのです。お持ちなら小売業ではなく、ソフトウェア業界にいると認識してください。ソフトウェア業界に15 年、8 年を小売業で過ごした者として申し上げますと、それは全く異なるもので、あなたのビジネスと会社の文化がかなり変わってしまいます。そこで、あなたはソフトウェア業界にいますか?小売業ですか?ということをまず確認しなくてはなりません。小売業なら、お客さまを見つけて、商品の販売につなげる方法に専念してください。ソフトウェア業界にいるならそれを他に売却することをお勧めします。
当社のビジネスモデルはユニークでちょっと変わっています。私たちのビジネスをサポートしてくれるプラットフォームはありません。この部屋にいらっしゃる皆さまがそうであるように、私たちもユニークです。だからといって、すべてのプラットフォームが使えないかというとそうではありません。競合他社はやっています。
競合他社のサイトと自分のサイトを比べ、他社が再プラットフォーム化したからといって自分たちもすべきとは限りません。
3 年前にバスに跳ねられた男性によって作られ、今はサポートされていないカスタムメイドのものだったから再プラットフォーム化しただけかもしれません。同じ問題にあなたが遭遇するとは限りません。いくつかの新しい機能を追加するだけなら再プラットフォーム化する必要はないです。
しかし、再プラットフォーム化しないといけない理由というのものまた、たくさん存在します。ですから、なぜ再プラットフォーム化するのかということをよく理解した上で進めて下さい。

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再プラットフォーム化を行った人は、直前に現状のプラットフォームについていろんなことを考えます。古いプラットフォームをさまざまな形に表現する方がいます。“足に釘が刺さっていて、その釘を足から抜きたい。”現在のプラットフォームがもたらす痛みのことしか考えられないことを表現したものです。でも、私が一番分かりやすいと思ったのは、古い車に例えたものでした。長らく愛用してきて、買ったときは非常に気に入っていたけど、だんだん古さが気になるようになってきた。自分たちのプラットフォームを古いと感じ、他の人たちが使っている機能がなく、自分たちもみんなが乗っている新しいキラキラの車がほしくなったというイメージです。

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それで再プラットフォーム化して、最新の燃費にターボエンジン、サスペンション、他にほしかったいろんな機能を搭載した新しいキラキラの車を手に入れました。綺麗で新車特有の匂いもする。しかし、その時に古いプラットフォームは工場から出荷されたままの状態と比べ、装備が違ったことに気付く。大した数ではないですが、後々追加したカスタマイズした機能です。ベンダーが提供するものだけでなく、あなたが自分のビジネスルールに適用させるため、カスタマイズしてプラットフォームに追加したものについても忘れてはならないのです。新しいプラットフォームにはそれが付いていないかもしれません。また、1 から最適化されたウェブサイトで始めるわけです。3~4 ヶ月後に、これ前にもやったんじゃないか?と思ったことが何度あったことか・・・。古いウェブサイトでもこの小さな機能は統合したが、小さすぎて記録に残さなかったとか…。5 年経った後も、このように記録に残っていない機能というのは数多く存在するのです。

新しいソフトウェアに手を出すとき、何か足りないものが出てくることは覚悟しておいてください。ジョンはE コマースの基礎を説明してくれました。私も端的に話しましょう。E コマースの買い物かご、これがこのビジネスの最もセクシーな部分ですが、これをお客さまが目にして、注文を入れていくわけです。注文管理システムは逆にセクシーじゃない部分ですが、ここが実際注文を処理して出荷し、管理しているところです。在庫管理システムが在庫を管理し、企業システムサービス事業者(ESP)がE メールマーケティングを行います。CRM がお客さまのデータを集約します。ヘルプデスクが送るE メールに対応します。商品情報システムがすべての商品の情報を管理します。台帳を会計として考えない人も多いのですが、これもまたE コマースプラットフォームの一部です。お金がそこを経由するからです。私たちが「OIS」と呼ぶのはその他のものという意味で、Other Important とS の部分(Stuff)が重要であることは皆さんもお解りでしょう。

 

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【次回へ続く】

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